都城北諸地区清掃公社
今回、都城圏域に根差して環境保全事業を手掛けておられる『(株)都城北諸地区清掃公社』さんを取材しました。『清掃公社』さんのお仕事と言えば、まず思いつくのがゴミ収集。ですが、実際には多種多様な事業をされているんですよ。特に高齢社会の今、地域のみなさんの要望に添って、〝痒いところに手が届く事業〟を行っておられます。今回はその中で、お墓掃除代行と遺品整理・粗大ゴミ回収についてご紹介していきます。
お墓掃除代行
『清掃公社』さんがお墓掃除代行をしている現場に行ってきました。この事業を立ち上げた大重さんから説明を受けながら、作業の様子を見学させてもらいました。
お墓は常にきれいに保っておきたいものですが、今の時代、定期的にお墓参りに行くのが難しいという人が増えています。高齢になってご自身だけではお墓参りするのが困難だったり、遠方で暮らしているためにお墓がある地元になかなか戻ってこられなかったり……。それで、久々にお墓参りに行ったら、お墓がひどく汚れていて後ろめたい気持ちになったという方もいらっしゃると思います。それに、定期的にお墓参りしていても、常に雨風にさらされているお墓は汚れが蓄積されてしまいがち。そうなると、お墓をきれいな状態に戻すのは難しい。そうしたことを受けて、『清掃公社』さんは、平成27年にお墓掃除代行をスタートされました。
掃除の流れは、まず高圧洗浄器を使って汚れを飛ばしていきます。一箇所ずつ、時間を掛けて丁寧に。作業を見ていると、周囲のお墓を汚さないように細心の注意を払っているのがうかがえます。そして、高圧洗浄器でも取り除けなかった汚れを、今度はダイヤモンドパットという道具やスチーム洗浄器で落としていきます。お墓というのは意外にも、頑固な汚れが付着しているもの。そうした汚れを丹念に磨いて取り除いていくんです。これは、なかなか素人にはできません。専門的な技術や道具があるからこそ、できるのだと感じました。
きれいに掃除されたお墓は光輝いていて、石が生き返ったようです! 依頼されたお客様も、美しく甦ったお墓を見て、すごく喜ばれるそうです。墓石は定期的にお手入れしないと劣化が進みます。定期的にお墓参りに行けても本格的な掃除はなかなかご自身ではできないもの。一年に一度でも、『清掃公社』さんにお墓掃除をお願いしてみてはいかがでしょうか。
遺品整理・粗大ゴミ処理
お墓掃除代行と同じように、高齢化に伴ってご依頼が増えているという粗大ゴミ回収と遺品整理。粗大ゴミ担当の髙橋さんと遺品整理士の下石さんにお話を伺いました。
─粗大ゴミ回収は、どういった方からご依頼が?
(髙橋) 最近は特に、ご高齢の方やそのご家族からのご依頼が増えていますね。お身体が不自由でご自身だけでは片付けが大変だったり、大きな荷物を運べなかったりして、私共にお声が掛かっています。また、一人暮らしの親御さんが施設に入所されるため、ご家族の方から自宅の荷物を回収してほしいというご依頼もあります。たとえば机一つからお宅全体まで、対応できますよ。
─高齢の方にとっては、頼もしい存在だと思います。
(髙橋) ただ、ご自身である程度片付けたり分別しなければ回収してもらえないとか、たった一つだけ回収してもらうのは気が引けるとかで、依頼するのを躊躇される方も少なくありません。私共は、分別していなくても大型・小型、燃える・燃えない問わず、まとめて回収しますし、ご自身で運び出しが難しい大型家具なども私共がお宅にお邪魔して回収させていただきます。
─最近は遺品整理のご依頼も増えていると伺いました。
(下石) そうですね。最近は一人暮らしの高齢者の方も多く、亡くなった時にご遺族の方だけで遺品を整理するのは大変です。ご遺族が遠方の場合だと、なおさらですよね。時間は掛けられませんので、私共にご依頼が寄せられることが少なくないのです。
─遺品整理をする際に、気を付けておられることは?
(下石) 遺品は一つひとつが大切な思い出のお品です。間違って処分してしまわないように、残しておくものと処分するものをお客様に細かく確認しています。たとえ処分するものであっても、粗末に扱うとお客様が心を痛めてしまうのは当然ですから、ご遺族の気持ちに寄り添って、丁寧に作業を進めています。ただ、お客様にもご都合があって時間には限りがありますので、手際よく作業を進めることも心がけています。当社は先ほどお話ししたように、粗大ゴミ回収も請け負っていますから、処分される荷物もまとめて引き取ることができるので、迅速に対応できるのです。
ご存命のうちからご自身の持ち物を整理しておく生前整理にも対応しているので、お気軽にご相談いただければと思います。
■取材協力/TEL52-5636
(株)都城北諸地区清掃公社
(株)都城北諸地区清掃公社