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ヤスが行く職業体験記

リサイクルプラザ・さいせい館編

皆さんは、粗大ゴミがどのように処理されているか知っていますか?

今回、私ヤスが職業体験してきたのは、下水流町にある『リサイクルプラザ さいせい館』です! こちらは、ゴミの収集場である『リサイクルプラザ』に持ち込まれた粗大ゴミ等の中でまだ使えそうなものを綺麗にして、販売しているところです。今回は自転車を再生する作業を体験してきました。

社会人1年目ヤスが行く 職業体験記 【リサイクルプラザ・さいせい館編】 写真1『リサイクルプラザ』には、粗大ゴミや不燃系のゴミ等が持ち込まれます。まずは、そちらでリサイクル出来そうなゴミとそうでないゴミが分類され、さらにそこから『さいせい館』のスタッフによってリサイクルされるゴミが選別されます。

今回リサイクルすることになったのは、こちらの自転車(左上写真)! 写真では少し分かりにくいですが、至るところが錆びていて、サドルはカビで汚れています。さすがにこのままでは乗りたくない……そんな自転車です。自転車を選んだところで、『さいせい館』スタッフの田代さんの指導のもと、リサイクル作業に入ります。

 

社会人1年目ヤスが行く 職業体験記 【リサイクルプラザ・さいせい館編】 写真2

【1】解体


まず最初に行うのは、解体です。自転車を出来る限り分解していくのですが、これがなかなか大変な作業でした。新品ならいざ知らず、この自転車は至るところが錆びているので、ナットは回らないし、フレームは抜けないのです。
そうして悪戦苦闘しながら解体していく中で、「自転車は、こんなにも細かくなるのか」と驚きました。3人での作業でしたが、解体だけで1時間ちょっと掛かり、田代さん曰く「普段は1人でやっているので、もっと錆びているものだと解体だけで半日掛かることもある」とのこと。壊してしまったり、不必要な傷を付けたりしないように作業すると、どうしても時間が掛かってしまいます。
また、解体には使えるパーツと使えないパーツを選別するという目的もあります。パーツが足りないとなると、他の自転車からパーツを持ってきます。

 

【2】錆落とし&洗浄


解体が終わると、今度は一つひとつのパーツを綺麗にしていきます。まずは錆落としからスタート。金属製のブラシを使い、錆の付いているところは出来る限りザラザラがなくなるよう丁寧に擦り、錆のない部分は、色が付きやすいように薄く傷を付けていきます。擦っても擦っても取れない錆にイライラしながらもなんとか錆落としが終了。次は要所要所に付着している油を落とすために、洗剤で洗っていきます。この油汚れがなかなかしぶとく、かなりの難敵でしたが、なんとか退治することが出来ました。

社会人1年目ヤスが行く 職業体験記 【リサイクルプラザ・さいせい館編】 写真3

【3】塗装&磨き作業


洗浄迄が終わると、塗装作業に入ります。今回は、黒のスプレーを使って錆が目立たなくなるように色を塗っていきます。乾くのを待つ間、錆びていないフレーム等の部分を研磨剤を使って磨いていきます。ピカピカになる迄、根気よく磨いていくので、この作業も大変でしたが、ピカピカになった時の感動はひとしおでした。

社会人1年目ヤスが行く 職業体験記 【リサイクルプラザ・さいせい館編】 写真4

乾燥に時間が掛かるということで、今回の体験はここで終了。まだ組立作業が残っているのですが、後は田代さんにやって頂くことになり、完成品は、後日、写真で撮らせて頂きました。あのボロボロだった自転車が見違えるほど綺麗になっていました。廃棄されるはずだった自転車が生まれ変わり、新しい持ち主の手に渡っていく─そう考えると、なんだか少し誇らしい気持ちになります。

今回の体験では、少ない人員ながらも一つひとつの作業を丁寧にやっていくというのが印象に残りました。自分が作り上げたものが誰かの役に立ち、喜んでもらえる。段々と綺麗になっていく自転車を見ていると、大変な作業でも手抜きしたくない。良いものを使って欲しいという思いになりました。

私は、毎月記事を書かせてもらっています。読者の皆さんにもっと楽しんで頂き、喜んでもらえる記事を書けるよう、一つひとつ丁寧に取材し、記事を作成していきたい──そう思った職業体験でした。

社会人1年目ヤスが行く 職業体験記 【リサイクルプラザ・さいせい館編】 写真5
ご協力頂き、ありがとうございました。

■取材協力/
リサイクルプラザ さいせい館
TEL. 36-3900
「きりしまフォーラム2016年9月号」掲載

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