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特集「都城アワード特別企画 2010年の都城をニュースで振り返る『読者投票新聞 NEWS KIRISHIMA 2010年度版』」

2011年2月号の特集企画『2010〜年間都城アワード』では、新店賞、企画賞、ひときわ輝いたで賞の受賞結果を発表した。これは読者の皆様からの投票により決められたものであるが、ここで記入して頂いた投票用紙には前述の3項目に加え、『NEWSで賞』という項目も設けられており、こちらでは『2010年の都城に関する出来事で、一番のニュースは?』という設問をさせて頂いた。

 

その集計結果を元に企画された、今回の特集【NEWS KIRISHIMA】。410人の投票結果により選出された総計27のニュースの中から、今回は群を抜く票数を集めたトップ3を振り返っていきたい。

第1位

全国が激震!! 宮崎県で口蹄疫が発生 (265票)

●このニュースに限るでしょう。何万頭も殺処分したのだから。農家をしていなくても、いつ自分たちの近くに出るかハラハラしていました。会社が潰れるようなものです。今まで築き上げてきたものを根こそぎ持っていかれるのだからたまりません。募金を沢山しました。(チャーミー/62歳)

 

●これほどまでにあらゆる人に影響があった出来事はないと思います。畜産業の方々の大変な思い、そしてそうでない我々にも行事や祭りの中止、市・県民全体に何らかの影響があったとても大きなニュースだったと思います。(マジっくりん/41歳)

 

●悲しいことに都城でも口蹄疫が発生しましたが、素早い行政の対応や地元の方々の協力、畜産農家や関係者の尽力で感染拡大を見事阻止し、畜産王国都城を守れたことが最も印象に残りました。他市町に比べても都城の防疫体制は本当に素晴らしかったと思います。(だいちくん/35歳)

 

●いたるところに消毒マットが置かれていました。農家の皆さん、大変だったでしょう。消毒ポイントでお仕事をされていた方たちも本当にお疲れ様でした。(みさきんぐ/39歳)

 

●毎日どこへ行くにも消毒ポイントでの消毒、靴裏の消毒など今までにない防疫をしたり、何よりイベントの中止で市内のみならず、県内が暗かった。復興へ向かって県民みんなでがんばったと思います。(イカタマ/35歳)

 

●沢山の牛豚の殺処分を見る度涙が出て…畜産関係の方が気の毒でした。(たまちゃん/62歳)

 

●テレビで毎日のように流れていた口蹄疫。発症していない牛を殺処分して見る度に涙しました。(嵐大好き/17歳)

 

●酪農家なのでとても心配でした。義援金、ありがとうございました。(すたこらさっちゃん/12歳)

 


 

全体投票数に対し、実に80%の票を集めたのがこのニュース。それほど、宮崎県民に与えた衝撃は、過去にも例を見ないものとなった。

 

始まりは昨年の4月20日、宮崎県は都農町に所在する繁殖牛農家から、『口蹄疫感染の疑いのある牛が確認された』と公表した。

 

当初は『口蹄疫』という聞きなれない言葉という事もあり、気にもとめずにいた方も多かったのではないだろうか。だが、その病名は、この日から1週間後には全国に『恐怖の家畜感染病』として知れ渡る事となる――。

 

口蹄疫とは、鯨偶蹄目(牛、豚、水牛、山羊など)が感染する家畜伝染病。感染すると口や蹄に水疱ができ、その痛みで歩行や摂食が阻害され、体力も消耗――結果、出荷までの育成期間が増加し、肉質の低下や肉量の減少を招く。そして最悪なことに、この病気は高い感染力を持っていおり、蔓延すると畜産業に大きな打撃を与える事となる。

 

その為、感染が確認された場合、他の家畜への感染拡大を防ぐ為、『家畜伝染病予防法』に基づき、患畜のみならず同じ畜舎に飼われる家畜も全て殺処分される。

 

そして、この法律が、宮崎県では思いもよらぬ悲劇を生み出した──。

 

県が最初の口蹄疫を確認すると、瞬く間に感染が拡大──約2ヶ月に渡り、1日数千〜数万頭という単位で感染及び疑いのある家畜が発見され、先の理由から次々と殺処分されていった──。

 

都城市に焦点をあてると、6月9日に高崎町で感染症状のある牛を確認。それからというもの、市内のあらゆる箇所に消毒ポイントが設けられ、公共施設の使用禁止やイベントの中止など、あらゆる感染拡大防止策がとられ、事態が終息するまでの間、市民は行動・移動共に様々な制限を強いられる事となった。

 

7月27日に、遂に非常事態宣言が全面解除され、99日間続いた戦いは幕を閉じた。

 

しかし、僅か99日間とも取れる日数で、県内の約29万頭もの家畜が殺処分され、畜産関連の損失は1400億円、関連損失も950億円に上るとも言われ、その爪痕は今なお残る――。

第2位
僅か6年余り… センターモール 突然の閉鎖 (28票)

●広過ぎず、コンパクトに色々なジャンルのお店が入って楽しかったのに、残念。(かあちゃん/46歳)

 

●あれだけお金を投入したのに…。(みいちゃん/53歳)

 

●つい最近できたと思ったら、すぐ閉店。寂しいです。(よっち/25歳)

 

●不況の波には勝てず…とても残念です。(H・A/52歳)

 

●毎年楽しみにしていたハロウィンのイベントもなくなってしまい、活気がなくなったように感じています。(妊婦歴9ヶ月/30歳)

 

●街の中心の大きな施設が閉まって寂しくなりました。(アラ/44歳)

 

●あまりにも短かった…。駐車場を無料化して、集客できないか等試してみても良かったのでは? と思ったり…。寂しくなります。(空豆吉/30歳)

 

●イベントをよく利用して楽しんでいたのに残念です。(しっぽ/31歳)

 


 

中心市街地の活性化、そして若者の集客を狙った中核施設として、2004年3月6日にオープンした『都城大丸センターモール』。

 

しかし、大型店との競合や、低迷する景気の影響から厳しい運営を強いられ、2010年9月20日に、僅か6年余りで閉館となった。

 

本誌企画『年間都城アワード』で、センターモールがオープンした2004年度の結果では、2位以下に圧倒的な差をつけ、最優秀新店賞と最優秀都城賞を同店が獲得。そこに寄せられた票には、多くの若者達から、中心市街地復興に対する期待と喜びの声が書かれていた。

 

実際に、その声に応えるかのように、若者の集客を狙った様々なイベントも積極的に行われ、その中の幾つかは、人気の恒例イベントとして定着していた。また、その多くが、地域に根ざした親しみを覚えるイベントであっただけに、短期間でしか実施できなかった事に対し、惜しいという気持ちが強く残る。

 

だが、センターモールは閉館となったものの、その中の19店舗は本館に移転、そこに新店舗も加え、2010年10月8日に都城大丸本館がリニューアルオープンした。

 

センターモールを統合するも、創業からの中心顧客である中高年層をターゲットにした店作りを進めるとし、再スタートをきった都城大丸。

 

今後の展開に注目していきたい――

 

 

――そう終わるはずであったこのニュース。

 

そこに、リニューアルから2ヶ月足らずの1月3日に入ってきた、『都城大丸 宮崎地裁に民事再生法の適用を申請』という、まさかのニュースである。

 

負債総額は関連会社も含め49億4千万円、従業員240人も解雇となった。(※1月15日時点では、210人が解雇、残りは残務処理が終了次第解雇。)

 

センターモール閉館の一報から、僅か数ヶ月で本館の閉館へと発展した一連のニュースは、2011年の年明け早々、都城市民に多大なる衝撃を与えた。再生スポンサーが見つかり次第、事業の再生を目指す方針であるとの事から、都城市街地の中核施設として、そして大丸存続を望む市民の為にも、最良のニュースが飛び込んでくることを心から待ち望みたい。

第3位
宮崎初のプロチーム 宮崎シャイニングサンズ始動 (18票)

●宮崎にプロチームができたのは凄く嬉しいニュースでした。みんなで盛り上げていきたいです。(まおまお/31歳)

 

●バスケットボールや交流を通して地元を盛り上げてくれているから。(千太郎のママ/33歳)

 

●プロバスケに興味がなかった私でも関心が持てたから。(NAO/38歳)

 

●プロのスポーツ選手たちと間近で接することができる!都城の活性化になる!(R・W/55歳)

 

●宮崎にプロチームがあるなんてすごい!! もっともっと盛り上げましょう!!(ちかりんりん/?歳)

 


 

昨年10月から日本プロバスケットボールリーグ(通称bjリーグ)に新規参入した宮崎県初のプロスポーツチームである宮崎シャイニングサンズ。開幕当初は、なかなか良い成績を残すことが出来なかったが、シーズンも後半戦に突入するとチームとしての結束力と団結力が増し、念願のプレイオフ進出へとあと一歩のところまできている。

 

好調な宮崎シャイニングサンズは、3月5日(土)・6(日)に都城早水公園体育文化センターで京都ハンナリーズを迎え撃つ。この京都ハンナリーズには、サンズの宮崎県出身者・清水選手と小学校から大学まで同じ経歴を持つ1つ下の後輩である瀬戸山京介選手が所属している。この京都ハンナリーズに勝たなければプレイオフ進出が難しくなる大事な一戦だ。

 

そして翌週の3月12日(土)・13日(日)には日南総合運動公園多目的体育館で同じ新規チームの島根スサノオマジックと対戦。こちらも日本代表の石崎巧選手が所属し気が抜けない試合である。是非、会場に足を運んで県民球団である宮崎シャイニングサンズを応援しよう。