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明日への道しるべ

明日への道しるべ 先輩たちの声 No.3 「一級建築士 福重 伊織さん」 写真

先輩たちの声 No.3

一級建築士 福重 伊織さん

 

若い頃に抱いた目標を達成し、更なる夢の実現を目指している人にスポットを当てるこのコーナー、第3回目は一級建築士であり、都城市吉尾町と宮崎市に拠点を設け、注文住宅の設計・施工・販売を手掛けている株式会社リブハウジング・福重伊織社長に、今迄とこれからを伺った。

 

まず、一級建築士になろうと思ったきっかけは?

実は私、商業高校の出身なんです。学生時代はホテルマンになりたくて、高校卒業と同時に大阪のホテルに就職しました。

私がホテル勤務を始めた頃、サラリーマンだった父が独立開業し、建材の仕事を始めました。母と二人で一生懸命やっている姿を見てきましたが、事業は決して順調ではありませんでした。そんな折、大阪から帰省し、建材の仕事を手伝ったのが一つのきっかけです。

 

その後、ホテルマンから建築関係に転身ですか?

そうです。全くの畑違いですよね(笑)。だからこそ、その業界のことを客観的に見られたのかもしれません。とにかく、ホテル業界とは違う点が多かった。建材の仕事をしている中で、家が出来上がる迄をつぶさに見ていて、「自分だったら、こうする」というビジョンが膨らんできましたね。ただ、ビジョンを実現するには知識と経験、資格が必須だったんです。

そこで実家の仕事を手伝いながら、まず二級建築士の資格を取るために宮崎の学校に通いました。

資格取得後も、今度は一級建築士の資格を取るために、昼は仕事、夜は学校という生活を続けていました。建築・土木系大卒者の場合、2年間の実務経験が受験の条件ですが、私の場合、二級建築士になってから4年間の実務経験が受験の条件でした。

 

仕事と学業の両立は大変だったのでは?

確かににそうだったかもしれませんが、まだ20代で若かったですし、そんなに大変だという意識はなかったですね。

家を造りたいという思いが原動力になっていたのは間違いないですが、結婚して小さい子どももいたので、この資格を取らないと生活が出来ないという思いで必死でしたよ(笑)。

 

二級建築士でも家を造れますよね?

そうですね。一級建築士と二級建築士では取り扱うことが出来る建物の種類や規模が違いますが、私が取り組んでいる建物の規模であれば、二級建築士の資格で何ら問題ありません。

しかし私自身、大阪で生まれ育ったため、都城に基盤がなく、古くからのお客様もいません。実績も乏しい自分を信頼してもらうためにも一級建築士の資格は絶対必要だと思っていました。

 

資格取得後は?

しばらくは、実家の建材店を手伝いながら、個人の設計事務所を設立して活動してきました。そして平成11年に有限会社リブハウジング、21年に株式会社リブハウジングに社名変更し、現在に至っています。

ただ、資格を持っているからといって、お客様からの信頼をすぐに得られる訳ではないので、いかにお客様から信頼して頂くかという点に苦心しました。当時、「造る家は良いもの」と認めてもらえても、「会社としての信用が足りない」ということを痛切に感じることが多く、その点が辛かったですね。

今、弊社で「優家」というオリジナルの家を造っているのですが、お客様から「家を建てたい」ではなく「優家を建てたい、リブハウジングで建てたい」と言って頂くケースが増えてきました。ようやく信用して頂ける存在になってきたかなと感じています。

 

今、取り組んでいること、大切にしていることは?

まず、良い家をご提供すること。自分たちが手掛けたことを誇りに思える家しか造らないというポリシーを大切にしています。大抵のお客様は一生に一度の買い物になりますので、家を建てた時だけでなく、その後も長くご満足頂けるように金銭面も含む生活設計の部分からトータルでご提案出来るよう心掛けています。

また、社員にもよく話すのですが、お客様に正しい情報をしっかりとお伝えするよう努めています。正しい情報をお伝えするために、情報収集や勉強は欠かせません。日々勉強です。

 

今から夢に向かって進んでいく後輩たちにメッセージを。

先にも述べた通り、私は20代の頃にホテル業界から建築業界に転身しました。

転機が訪れる時期は人それぞれだと思いますが、やるべき時に楽をしていたら、それなりで終わるんじゃないかと思います。私の経験から言わせてもらえば、30歳位迄には、自分の道を決めておくほうが良いと思います。

そして、「これが自分の仕事」と決めたことに真摯に向き合うことが大切ではないでしょうか。頑張ってください。

 

ありがとうございました。

 

 

あとがき

福重社長は一級建築士のほか、一級建築施工管理技士、ファイナンシャルプランナーといった資格も有している。これは文中にあるように、一生に一度の買い物をして頂くお客様により良い提案をしていくために必要だったから。良い家を建てるだけでなく、長い間住んでもらうための責任。話を伺って、この仕事の責任の大きさを痛感した。大きな責任を負う分、大きなやりがいがあるように感じた。

 

 

明日への道しるべ 先輩たちの声 No.3 「一級建築士 福重 伊織さん」 株式会社 リブハウジング集合写真

(取材協力) 株式会社 リブハウジング TEL 0986-38-5226