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「定額給付金特集(2) 「給付金詐欺」にご用心」

■都城市でも申請が始まる

 

すでに皆さんのところへもお知らせが届いているように、都城市でも定額給付金の給付が始まった。

 

今回の給付金は「振興券」のような形で配布されるわけではなく、銀行口座振込か現金支給に限られている(額面プラス10パーセントのプレミア地域商品券とは別物)。そのため、こちらから簡単な証明や振込先口座を記入して「申請」をする必要がある。

 

都城市における申請期間は3月16日(月)〜9月16日(水)まで。申請が済み、了承されればめでたく給付金が振り込まれてくる仕組みだ。「お金はほしいけど手続きが面倒そう…」と後回しにしていてうっかりもらいそびれることのないよう用心されたし。手続きは至って簡単だ。

 

 

■手続きを狙った詐欺が横行

 

定額給付金を受け取るために必要な手続を狙った詐欺が全国で横行している。

 

初めて、給付金による詐欺が発覚したのは大阪・堺市。80歳の女性宅に市役所の職員を装った男が訪れ、「5万円もらえれば、すぐに給付金の手続きができます」と偽り、女性から現金5万円をだまし取った。男は「10分ほどで戻る」と言い残して逃走。男が10分以上戻らなかったため、女性が市役所に電話で問い合わせ、被害が発覚した。

 

よくよく考えれば2万円の給付金を受け取るのに5万円の手続費用が発生するなどありえない話とすぐわかるが、詐欺の男は手八丁口八丁で老女をだましたのだろう。

 

また、同じ大阪・吹田市では一人暮らしの男性方に4月上旬、「定額給付金申請書」「手数料3千円が必要」などとワープロ打ちで印刷された用紙1枚が封書で届いた。男性は用紙に住所や氏名、銀行の口座番号などを記入。すると、翌日に40歳前後の女が男性方を訪れ、「用紙を書いてくれましたか」と聞いてきたため、男性は用紙を手渡して3千円を支払ったという。被害に遭った男性は正規の給付金申請手続きを済ませており、「申請書類提出のすぐ後にこの封書が届いたので、だまされてしまった」と話している。

 

その他にも様々な手口の給付金詐欺が発生しているが、その特徴としては、

 

(1)役所の職員をかたる

(2)手続きを代行するともちかけてくる

(3)手数料が必要と嘘をつく

(4)高齢者宅を狙って、電話をしたり訪問したりする

 

といったものだ。

 

総務省によると、市区町村や総務省職員などが、手続きのための支払いや振込みを求めること、あるいはATM(現金自動預払機)の操作を指示することは絶対にない。また、役所の職員が直接戸別訪問するようなこともないため、仮にそうした者が現れた場合は身分証明書の提示を求めると被害を未然に防げる。また、少しでも怪しいと思ったらその場で対応せず、自治体や最寄りの警察、家族、知人に相談することが大切だ。

 

定額給付金は、国民全員の懐を潤わせ、景気回復を図るもので、詐欺といえども自分のぶんは受け取っている。にもかかわらず、他人の給付金を横取りしようなどムシが良すぎる。漁夫の利を貪ろうとする詐欺から身を守ろう。