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「トレンド&キーワード 〔最新医療編〕 [第2回] レーシック治療で気をつけることって?「レーシック」を知ろう」

■今月の回答者

宮田眼科病院院長 宮田 和典先生

 

 

Q.前回は、レーザー手術による近視矯正「レーシック治療」の概要をうかがいました。事前に治療への理解を深めることが大事でしたね。

 

──ええ。レーシックによってベストなクリアビジョン(すっきりとした視界)を得るためには、治療そのものの成功はもちろん、患者様の治療に対する理解とその後のアフターケアが大きく影響します。そこで、実際の治療に入る前に、説明会やカウンセリングを受け、不安をなくしておくことが大切です。

 

 

Q.カウンセリングではどんなことが話し合われますか。

 

──治療の具体的な流れ、メリット・デメリットはもちろん、患者様のお仕事や生活スタイルなども伺います。例えば老齢の方や、手元を見ることが多いお仕事に就かれている方などは、単に視力の良さを求めて治療してしまうと、かえって手元が見づらく、日常、疲労感を覚える恐れもあります。そういった方は、やや近視を残すように矯正したほうが良い場合もあります。そうして様々なお話をする中で、患者様の生活スタイルにレーシックが合うかどうかを検討します。

 

 

Q.カウンセリング後、治療をやめてもいいでしょうか。

 

──もちろんです。最終的に希望する、希望しないは患者様の意思で決定して下さい。

 

 

Q.カウンセリング以降の流れを教えて下さい。

 

──治療が決まれば、まずレーシック治療が行えるかどうかを調べる「適応検査」をします。レーシック治療はどなたにでも可能な手術というわけではありません。視力や眼圧、角膜の形、角膜の厚さなどを調べ、手術の可否を判断します。後日、さらに詳しく目の状態を調べる「精密検査」を行い、手術に備えます。

 

 

Q.検査が多くて面倒そうです(笑)。

 

──最近では、こうした事前検査を軽視している病院もあるようですが、そうした病院での手術が、後に合併症などを引き起こすケースが増えていますので、事前検査はとても重要です。また、正確な検査を行うため、コンタクトレンズをご利用の方は、ソフトレンズなら一週間以上、ハードレンズなら四週間以上装用を中止していただきます。コンタクトレンズ装用のためにゆがんだ角膜を、本来の状態に戻すためです。

 

 

Q.合併症にはどのようなものがあるのですか。

 

──異物感、ドライアイ、夜間に見えにくいといった症状はほとんどの方に起こりますが、半年以内に軽減します。ごくまれに、ドライアイの症状が強くなったり、層間角膜炎を起こす方がいますが、手術後の注意事項を守っていただければ、充分防ぐことができます。

 

 

次回では、「レーシック手術」のリスクなども伺います。ぜひご覧ください)