2012年1月号で実施した『住宅購入アンケート』。 総勢203名(平均年齢41歳)の方が回答を寄せてくれました。 実際に購入して満足している点や後悔している点などエピソードも多数! これから購入しよう、リフォームしようと考えている方も、これを読んで参考にして下さいね。
あなたの現在の住まいは?
Q1で「持ち家」と答えた方にお聞きします。
何歳の時に購入しましたか?
Q1で「持ち家」と答えた方にお聞きします。
その家は、どのタイプの住宅ですか?
◆その他…マンション購入、大工の父が建ててくれた…など。
Q1で「賃貸住宅」と答えた方にお聞きします。
今後、自分の家を持つとしたら、どのタイプの
住宅を選びますか?
◆その他…注文住宅と建売住宅で悩んでいる、建売住宅と中古住宅で悩んでいる、注文住宅と中古住宅で悩んでいる…など。
読者アンケートで寄せられた「家」に関するエピソードをご紹介。
これから購入する方は必読!! 参考にしてくださいね。
- ・屋根裏を作り、収納がたくさんできる点が特に満足です。念入りに計画して建てたので、今のところ後悔はありません。(けいママ/33歳)
- ・明るく風通しが良くて満足。「光も風もただですから、それを有効利用しない家はもったいない」という建設会社の社長さんの言葉に納得でした。(ルーキー/44歳)
- ・自然素材を使用しているので、梅雨時などはジメジメせずにサラッとしていて過ごしやすいです。(文之助/40歳)
- ・キッチンの高さを全て私のサイズにしてもらい、収納もアレンジしたので、使いやすいです。(みっpi/40歳)
- ・まずは、バリアフリーにしたこと。また、リビングが南側で日当たりが良く、冬の昼間は暖房がいらないくらい暖かいです。(ちえりん/37歳)
- ・キッチンカウンターでテレビを見ながら料理が出来るので幸せです。(めんちろ/41歳)
- ・壁紙、外壁など家全体を自分達で決めて建てたことは満足しています。(Y・C/43歳)
- ・お隣が離れているので、犬が鳴いても迷惑をかけずにすむことが嬉しいです。(小太郎/57歳)
- ・建てた時は子ども達も小さく、二階建てで良かったのですが、今は老後のことが心配になり、平屋にしておけば良かったかなと少し後悔しています。(紅梅ちゃん/53歳)
- ・収納スペースをもう少し多く確保すべきでした。(ゆき坊/67歳)
- ・子ども部屋を1つしか作りませんでしたが、現在3人の子どもがいるので困ります。(大きいはなちゃん/34歳)
- ・昼間に電気をつけたくない主義ですが、窓がなく暗いです。家を建てる際に、ここに窓を作りたいと主張しましたが、作らなくても大丈夫と業者に言われたので、作りませんでした。自分の意見は曲げずに、押し通せば良かったなと後悔しています。(マロンママ/40歳)
- ・縁側をもっと広くしていれば、雨の日に洗濯物を干したり、布団を干すのに便利だっただろうなと後悔しています。(ナースマン/45歳)
- ・駐車場が縦長のため、車の出し入れの際に、いちいち車を入れ替えるのが面倒です。(いるか/19歳)
- ・押し入れに奥行きがありすぎるので、奥の物が取りづらく、また、何が入っているかを忘れがちです。(プードル課長/40歳)
- ・夏に購入したので、日当たり最高! と思っていたら、冬になると日陰が多く、暗くなります。(芝田桃子/40歳)
- ・中古住宅を購入したが、シロアリ駆除がされていませんでした。(ママロン/42歳)
2012年1月号の読者アンケートで寄せられた「住宅購入」に関する疑問に、様々な業界の方からお答え頂きました。
株式会社内枦保住建の石川正和さんに伺いました
【Q】 家を建てようと思ったら、まず何をすれば良いですか? 建てるまでに、どのようなことを準備しておけば良いか教えて下さい。
【A】 建てるのはもう少し先かな? という方は、まずはホームページ、住宅雑誌、展示会等で、出来るだけ多くの様々な会社の物件を見て廻って下さい。出来れば建てている途中なども見ておいた方が良いと思います。
1〜2年以内に建てたいという方は、ある程度気に入った会社で、銀行での事前審査をされる事をお勧めします。現金一括で…という方はあまりいらっしゃらないと思うので、どこで(どの銀行も特色あり)、いくら程借り入れられるか(お客様の現状、勤務年数、年収等にて決定)という事を明確に把握して下さい。
一見、なぜ一番初めに事前審査を? と思われるかもしれませんが、これらが分かると、土地や建物、外構や諸経費にそれぞれいくらをかけられるか、はっきりします。後々、右往左往することがなく、スムーズに物事が進んでいくと思いますよ。
【Q】 見学会や展示会へ行った時に、どこを見ればいいですか。注目すべきポイントを教えて下さい。
【A】 見学できる家の多くは、それぞれ施主様の要望、家族構成、敷地に対する条件等によって建てられています。
見学していく中で、「これは良いな!」と思う部分があると思いますので、ご自身が何を「良いな!」と感じるのか、なぜそう感じるのかをじっくりと考えてみてください。ご自身の要望全てが満たされる家を見学できる事は稀だと思いますが、なるべく多くの「良いな!」を集める事が、これからの良い家づくりの参考になっていきますので、どんどん探してみて下さい。そして、気になる点は、気軽に何でも質問して、疑問を解消することが大切です。
有限会社アイハウス企画の担当者に伺いました
【Q】 建売の場合のアフターケアについて教えて下さい。
【A】 家は生き物と一緒で使っているうちに調子がおかしくなることもあります。その時々に応じて調整や交換(修理)をしなければなりません。
当店では、地元に密着した関連建設会社と連携して建売の販売をしており、いつでも安心のサポートとアフターケアをしています。購入会社でアフターケア等は様々だと思いますので、購入前にご確認下さい。
【Q】 住宅購入の際、何を基準に選んだらいいのか、考え方を教えて下さい。
【A】 地元の信頼できる建設会社、工務店、不動産会社を選ぶことが大切です。そして、基準はまず、希望する条件に優先順位を付けることです。
ポイントは…
■交通の便(通勤・通学の所要はどれくらいかかるのか)
■生活環境(生活施設や教育施設が整っているか)
■敷地・間取り(面積の確認や造成に問題はないか。道路幅や収納スペースなどの確認)
■設計・設備(採光や通風は良いか。遮音性断熱性が高いかなどの設備のチェック)
■価格・資金(住宅性能表示住宅は、より具体的に価格比較でき、住宅ローン・保険割引などがある)
■将来性(新興住宅地では、新線の計画、生活施設の計画のチェック)
■土地・立地(土地の安全性や地盤状況の確認)
【Q】 オール電化のメリット・デメリットを教えて下さい。
【A】
○メリット…
■火を使わないから安全(灯油・火を直接扱わないので火災の心配が少なく、お子様や高齢者のいる家庭でも安心)
■安い深夜電力を効果的に使用することで経済的。
■省エネでCO2の排出がなく、自宅で電力自給できる太陽光発電との連携が可能。
■燃焼によるガス・水蒸気の排出がないので、空気をいつもクリーンに保つことができる。
○デメリット…
■電力の供給量が決まっているため節電も大切。
■エコキュートの設置スペースの確保が必要。
■1日に大量のお湯を使用するとお湯不足になることもあり注意が必要。
など、メリット・デメリットについて一部の例です。
株式会社住宅相談室の江藤猛さんに伺いました
【Q】 専門知識がないので、理想通りの家を建てられるか心配です。細かなことまで相談に乗ってもらえますか。
【A】 現在のライフスタイルや家族構成、「こんな家にしたい」というイメージを、話し合いながらプランニングしていきます。建築士が直接対応しますので、疑問点などは何でもご相談下さい。施主様自身で間取りを考えていらっしゃる場合は、導線や構造上の問題がないか等チェックし、図面化していきます。また、当社の担当者は全員、持ち家です。自分自身の経験も含めてアドバイス致します。
【Q】 近年の住宅の傾向・流行を教えて下さい。
【A】 外観は、四角で軒のないシャープなイメージの建物が増えましたが、内装は流行に左右されず多種多彩です。工法は、以前より強固な基準や、それに伴う施工、施工管理をするようになっています。また、太陽光やオール電化を検討される方が増えました。末永く暮らす家だからこそ、メンテナンス上優位で、暮らしやすく飽きのこないデザインをお勧めします。
アネックスホームの西本俊一さんに伺いました
【Q】 家を建てる前に、いろんな業者さんに見積りをお願いしても良いのでしょうか?
【A】 大丈夫です。気になるハウスメーカーや工務店などに見積りを依頼しましょう。その際、見積りの項目を見てどのようなものが使われているか調べたり、写真付カタログをもらって実物を確認したり、モデルハウス、見学会などに出かけて比較してみるのも良いでしょう。予算に合わせて安くて良いものを納得して決めましょう。
【Q】 畑を宅地にする際にかかる費用は?
【A】 農地転用の費用は約7万円程です。購入済みの土地であればいいですが、そうでなければ、購入されようとしている土地がどういう地域かによって変わってきます。地目が農地の土地は耕作証明(農業手帳を持っている)の取れる方でないとその土地を購入できないなど。農地を宅地に変更するというのは基本的にその農地に建物を建設する前提で役所に申請します。その際は、不動産屋さんなどの仲介業者がお手伝いをしてくれますので、ご安心下さい。
有限会社おのだホームの小野田節雄さんに伺いました
【Q】 近頃、シックハウス症候群に配慮した家づくりがあると聞きます。どのようなものがありますか。
【A】 以前、クロスにカビができて、子どもの体調も良くないというご相談を受けたことがあります。お宅にお邪魔してみると、壁に水滴がつくほど湿気がこもっていて、家の中に空気が滞っている印象でした。これでは、お子さんの体調不良も納得です。
このように、家の中と外で温度差が生じると、壁の中が結露し、壁にカビができます。これらを防ぐためには、外壁と内壁の間に風の通り道を作り、なるべく多くの木を使用した家づくりで、家全体の通気性を良くすることが必要です。
また、接着剤などの化学物質を使用しないように、クロスを貼らず、ドライウォールや漆喰、珪藻土を使用するというのも一つの手です。実際に、前述したお宅では、クロスを漆喰に変えるという対策を講じました。
「健康のために家をつくる」というイメージをもつと、身体にも優しい呼吸する家が建てられると思います。
えのきリフォームの榎木敏浩さんに伺いました
【Q】 年を取り、段差が高く困っています。リフォームでバリアフリーにすることはできますか?
【A】 各お宅によって段差の高さや場所が様々です。ただ、基本導線(居間、台所、お風呂、トイレ等)の日常よく使う場所の段差解消には、単に傾斜になった木製のスロープを置く簡単な方法から、床張りや床上げなどの工事を行い段差を解消する方法などがあります。一度、プロの建築士に見てもらう事をお勧めします。
【Q】 昔の家なので収納スペースが少なく、物があふれています。家を広げることなく収納スペースを増やすことは可能ですか?
【A】 やり方は、様々ですが、押し入れを改造して、中身を工夫したクローゼットに作り替えると、結構、片付きます。
【Q】 地震が心配です。リフォームで耐震補強をすることはできますか?
【A】 耐震診断士の資格を持っている方に、相談する事をお勧めします。都城市でも委託費用の一部を補助してくれる制度があります。
JA都城ローンセンターの高橋真澄さんに伺いました
【Q】 頭金やローンの組み方、返済の仕方を教えて下さい。
【A】 順を追って説明します。
●頭金/現在は、満額借入れをされる方が多いですが、予定外の出費も出てくるので、自己資金は少しでも準備された方が良いと思います。
●金利について/金利の種類は、以下の3つです。
(1)固定金利…返済の全期間を固定金利にしたもの。
(2)変動金利…半年ごとに金利が見直され、金利が変動するもの。5年間の返済額自体は変わりませんが、実際は金利に応じて元金と利息の内訳が変わります。
(3)固定変動選択型…一定の期間(3年、5年、10年)は固定金利になり、その期間を過ぎると変動金利に変わるというもの。固定金利の期間後は、固定金利か変動金利を選択できる金融機関が増えています。現在お勧めしていて、一番多く選ばれているのが『固定変動選択型』です。
●返済の方法・期間/返済期間は35年、ボーナスでの返済は入れずに、月々に返済をされる方が多いです。
●借入金額・月々の返済額/建物(新築)のみの場合は、1,500万円〜1,800万円ほど借りられる方が多く、月々約5万円を返済されています。また、土地と建物の場合は、2,000万円ほど借りられる方が多いので、月々約6万円を返済されています。現在の別のローン(車など)も含めて、返済計画を立てることをお勧めいたします。
【Q】 今、金利がお得って本当ですか?
【A】 JAローンセンターの場合、4年前と比べても、現在は0.8%ほど金利が引き下げられています。(固定変動選択型10年固定の場合)。また、JAローンセンターでは、固定変動選択型10年固定を選ばれた方に、最初の3年間の金利を一律年0.8%に設定しているため、今が大変お得です。他銀行で住宅ローンを組んでいる場合でも、金利が安くなっている今、組み直すと安くなる場合もあるので、見直しをお勧めします。
【Q】 住宅を購入した際に、住宅そのものの金額以外にどのようなお金がかかりますか。
【A】 ローンを組まれる場合は保証会社に対する保証料、登記費用、火災保険、固定資産税や不動産取得税、家具家電などの費用、引っ越し代など、住宅そのもの以外にも様々な費用が必要となってきます。
不動産取得税と固定資産税について
不動産取得税とは、不動産(土地・家屋)を取得したときにかかる税金で、新築した時の価格を基に課税されます。家屋は、延べ床面積50m2以上240m2以下で住宅を新築した場合、一戸につき課税標準額から1,200万円が控除されます。また、土地に関しても一定の条件を満たせば軽減措置が受けられます。
固定資産税とは、毎年1月1日(賦課期日といいます)に、土地、家屋、償却資産(会社や個人で工場や商店などを経営している人が、その事業のために用いる事ができる機械・器具・備品等をいいます)の事を総称して「固定資産」といいます。
これらを所有(自分名義)している人がその固定資産の価格をもとに算定された税額をその固定資産の所在する市町村に毎年納める税金です。固定資産の土地と家屋の評価額は3年に一度評価替えが行われますが、今年がその年にあたります。不動産取得税・固定資産税共に、詳しくは最寄りの各市町村役場にお問合わせ下さい。
■都城市役所・資産税課
TEL/23-2124