No.27
料理で皆様を笑顔にしたい
都城グリーンホテル
料理長 小倉 英隆さん(41)
結婚式に出席された方の心に残る料理を作りたい──と話すのは、都城グリーンホテル料理長小倉英隆さん。
小倉さんは、都城市出身。小学生の頃、共働きの両親を支えるために、お兄さんと一緒にごはんを作っていたことが、料理へ興味を持つきっかけとなった。その時の得意料理はチャーハン。「自分が作った料理を美味しそうに食べる家族の顔を見るのが好きでした」と微笑む。高校入学の際、調理科へ進み、27年。ずっと料理一筋に生きてきた。
県外で日本料理を学んだ後、宮崎へ戻ってからは中華料理について学び、その奥深さにのめりこんでいった。「中華は調味料が数限りなくある料理で、豆板醤ひとつとっても数百種類あります。それをひとつずつ理解し使いこなしていくのは大変です。しかし、そこにこそ面白さがあります。また短時間で仕上げる調理法のため、丁寧な下準備と集中力が必要です。いくら学んでも、終わりのないところが面白いですね」と中華料理への思いを語る。
都城グリーンホテルでは、『THE GIBSON』の10周年を記念して、『四川飯店グループ』総料理長の菰田欣也氏とコラボし、スペシャルなウエディングメニューを提供している。「現在は、創作中華が主流です。一緒にメニューを作っていく過程で、生クリームやアンチョビという、今まで使用していなかった食材を多く使った新しい調理法には驚かされました。見せ方もこれまでの大皿料理とは異なり、コース料理として提供していく形も大変勉強になりました」と新たな発見に目が輝いていた。
「これから目指すのは、オーダーメイドのウエディング料理。新郎新婦が初めて一緒に食べた料理やおばあちゃんが子どもの頃に作ってくれた想い出の味等、お二人が生きてきた歴史とこれから築いていく未来を象徴するような料理を作っていきたい」と熱い思いを語った。
新郎新婦やそのご家族が育てた食材を使った料理を、料理長自らが一緒に考えアレンジし、披露宴で提供するという試みにも取り組んでいる。これからの活躍が益々楽しみだ。
■取材協力/
都城グリーンホテル
都城市栄町27-2-1 TEL.0986-25-6111