No.23
歌うことで人を喜ばせたい
寺尾 豊二郎さん(66)
現状に留まらず、さらに上を目指していきたい──と話すのは、カラオケ教室の先生を務める傍ら、自身も多くの全国大会に出場している寺尾豊二郎さん。昨年は毎月のように全国大会へ出場し、2013年11月30日には見事、黒川真一朗カラオケ大会(徳間ジャパン主催)で優勝を果たした。
寺尾さんが歌を始めたのは、約30年前。都城市内のカラオケ大会に出場し、何気なく歌ってみたところ、見事優勝。その後も、九州演歌カラオケ宮崎県大会やテイチク宮崎県大会で優勝するなど様々な大会で好成績を収めた。
「それまでは全く歌ったことがなかったのですが、カラオケ大会で優勝したのをきっかけに、歌うことの面白さに目覚めました。ちょうど趣味を探していたこともあり、それから独学で勉強を始め、今日に至ります」と振り返る。
カラオケ大会は、まず500〜2000名ほどが参加するテープ審査があり、それを通過した10〜20名が決勝大会へ出場できる。
「歌の魅力は、何と言っても自分の感情を表現できること。歌い方しだいで、人への伝わり方も変わるので、自分だけが納得する歌い方ではなく、聞いている人たちの心にも響くような歌い方を心がけています。大会前は、2、3カ月をかけて一曲を仕上げます。歌わない日はありません。歌うことが好きでしょうがないんですよね」と笑う。
生涯学習のボランティア指導員としてカラオケ教室(TEL. 0986-23-0592)を開講。現在は100名の生徒が在籍し、月曜日から金曜日まで毎日レッスンを行っている。また、教室の仲間たちと月に1回、ボランティアで老人ホームを慰問している。
「教室では、一緒に歌って、色んなことを話して、とても楽しい時間を過ごしています。私も、生徒さんと一緒に向上し、さらに上を目指したいですね。老人ホームでは、『待っちょったよ〜』とお声をかけて頂くことも多く、私の方が元気をもらっています。懐メロで涙を流されたり、手拍子が起こったりと、とても盛り上がりますよ。体が続く限り、カラオケ教室もボランティアも続けていきたい」と話す。
寺尾さんは、これまでに3度、アマチュア日本一に輝いた。「あと2回は優勝して、都城に歌の上手い人がいると知ってもらいたい」と目標を掲げ、日々精進している。 (エタン)