ばあちゃん本舗
■取材協力/ばあちゃん本舗
代表 小園秀和(45)
都城市高城町桜木1612
TEL/0986-53-2003
レストラン 盆地のキッチングランマ
都城市都北町5225-1(道の駅都城内)
TEL/0986-38-1855
今回は平成19年創業のばあちゃん本舗の代表 小園秀和さん(45)に話を伺いました。
当社の商品、鶏砂ぎもの味噌漬け「ずりみそ」は、亡き祖母との思い出が詰まった懐かしい味なんです――。
私は高校を卒業後上京、ホテルの洋食部門で調理師として勤務していました。24歳の時、父が経営する自動販売機のオペレーターの会社、有限会社 キリシマ商事を継ぐため帰郷。継ぐことにためらいはありませんでした。しかし、心のどこかに幼い頃食べた祖母の味、ずりみそを商品化したいという思いがあり、地元の高城町商工会に相談したところ、全国商工会連合会が新商品開発を支援する制度、「小規模事業者新事業全国展開支援事業」があると聞き、平成18年、高城町商工会メンバーで、「肉のおつけもの産品開発プロジェクト」を企画。この企画が採用され、商品化することになりました。調理師経験はあるものの、加工食品というジャンルは初めて。商工会メンバーと共に、専門家のアドバイスや多くの方からの意見を取り入れながら、試行錯誤の一年間でした。そして商品が完成した平成19年、「ばあちゃん本舗」を創業しました。
観音池ポークで有名な高城町。副産品と呼ばれる豚の内臓やタンに付加価値をつけられれば生産者や地域にも還元できるのでは、と考え、ずりみそを応用した「豚のタンの味噌漬け燻製」を開発し、日本最大級の見本市、「第63回東京インターナショナルギフト・ショー」に出品。食品部門の味と匠のふるさとグルメコンテストで準グランプリを受賞しました。受賞報告で県庁を訪問した際、当時の宮崎県知事、東国原氏から「ブーブータン」と命名を頂き商品名にしました。その後、「第8回グルメ&ダイニングスタイルショー」新製品コンテストフード部門で、豚タンあらびきソーセージがグランプリを受賞しました。
当社のモットーは「味の温故知新」。道の駅内のレストラン「盆地のキッチングランマ」では地産地消をテーマに郷土料理ほか、チキン南蛮カレーなどアレンジを加えた新メニューを提供しています。
今後も、祖母の「手間をかけたら美味しくなる」の言葉を忘れず、昔ながらの優しく懐かしい味を大切に、宮崎の隠れた食材や食習慣を、観光も含め全国にアピールしていきたいと考えています。 (順)
平成23年12月、宮崎市内でTGC(東京ガールズコレクション)と同時開催された美級グルメグランプリに、グランマはチキン南蛮スティックを出品した。若い女性を意識して食べやすくヘルシーなチキン南蛮を考案。宮崎県産鶏ササミを南蛮ダレに漬け込み、刻みトマトと共に春巻きの皮で巻いてスティック状にして油で揚げ、オリジナルの梅タルタル、カレータルタルの2種類のソースで食べるというもの。以降、催事やイベントなどでも販売し、好評だ。盆地のキッチングランマではランチ1,050円、夜は単品980円、お持ち帰り(5本入り)600円もある。
※ばあちゃん本舗の商品は道の駅都城などで購入できます。