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宮崎県雉生産事業合同会社

 

今回は、平成20年創業の宮崎県雉生産事業合同会社、営業部長の志々目啓貴さん(27)に話を伺いました。

 

「都城の新しい特産品に」と全国でも珍しい雉の生産に取り組み始めたのが4年前。精米業を営む父、志々目義民(63)が同級生で建設業の木脇利博さんと共同でスタートしました。

 

北海道から240羽の種雉を取り寄せ、飼育方法は地元の地頭鶏生産者に指導頂いたり、資料を集めるなどして試行錯誤だったようです。

 

山田町内に4箇所ある霧島山麓の農場では、自然に近い環境で現在、計4500羽を飼育しています。一般的に飼育されている中国の高麗雉に加え、シベリア雉の飼育も行っており、『みやざき霧島山麓雉』という名前で生産、加工販売しています。

 

雉が卵を産むのは3月〜7月のみで、産まれた有精卵を38度の一定温度に保たれた自動ふ卵器に入れ、卵が入ったトレイを回転させながらふ化させます。一度に3000個入りますが、その中でふ化するのは6割程です。餌は精米の時に出る米ぬかとEM菌をブレンドした「EMぼかし」をとうもろこしなどの穀物に混ぜたオリジナルを与えています。

 

雉は気性が荒く、突き合いのけんかになることもしばしば。特に交尾の時期の3月〜7月は仲間同士で共食いになる程激しく、部屋を分けるなどして一番気を遣います。また、暑さに弱いため真夏は食欲が落ちることもありますが、涼しくなる頃には食欲も戻り、脂が乗る11月〜翌3月までが出荷時期。ふ化から出荷までには実に7ヶ月〜8ヶ月かかります。関西・関東などの首都圏の飲食店に年間3500羽を出荷し、主にしゃぶしゃぶや焼きとり、たたきとして食されています。

 

雉肉は他の肉と比べて低カロリーで高たんぱく。古来より高級食材として高貴な人々の間で食されてきました。臭みがなく、さっぱりとした口当たりで、コクのある旨味と甘味が特徴で『食鳥の王様』といわれています。地元のみなさんにもぜひ召し上がって頂きたいです。

 

前日までに予約を頂ければ朝締めの新鮮な雉肉を1羽3500円(約1kg)、当日の場合は冷凍したものを販売。全国発送も承っています。都城の飲食店では、鶏の今屋、メインホテルで取り扱って頂いていますので、ぜひ一度、ご賞味下さい。 (順)