◇「弁当の日」とは
子どもがお弁当を自分一人で作る「弁当の日」。この言葉を、テレビや新聞で見聞きされたことのある方も多いと思います。弁当の日は、2001年、香川県の竹下和男さんが滝宮小学校(香川県綾南町(現・綾川町立))校長時に提唱し、同校で始まりました。
「献立作り・買い出し・調理・弁当詰め・片付けまでの全てを親に手伝ってもらうことなく、全部を子ども自身が行う」というもので、子どもの自立や家族の絆などを見つめ直すきっかけになると注目されています。
昨年末の段階で、全国では800校を超える学校が実施しており、その取り組みはさらに広がっています。なかでも、宮崎県は全国で最も多い県内152公立小中高校が取り組んでおり、本年度末には300校を超える見通しです。
◇高城版 弁当の日
都城市でもその取り組みは徐々に増えており、昨年12月19日(月)、宮崎県立高城高等学校にて都城市内の高校では初めてとなる弁当の日、「高城版 弁当の日」が実施されました。
同校では、今回の弁当の日に向けて、調理実習や弁当料理講習会など、様々な準備をしてきました。当日は、生徒の皆さんはもちろんのこと先生方も弁当を持参。それぞれのお弁当を撮影したり見せ合ったりと、とても楽しい時間になっていました。
話を伺うと、いつもより早起きをしたり、前日の夜から作ったり…と皆さん、時間をかけて一生懸命に作ったとのこと。そして、「大変だったけど楽しかった〜!」、「毎日作ってくれる親に感謝したい」など、生徒の皆さんにとって、色んなことを感じることのできた「弁当の日」になったようでした。
武田敏子校長先生は、「生徒達には、今回の経験を通して、達成感や親への感謝の気持ちはもちろんのこと、自分は愛されてきたという実感を味わって欲しいと思っています。また、これから一人暮らしをする生徒も多いので、自分の健康や食生活について考えるきっかけになれば」と、今回の「高城版 弁当の日」実施について、その想いを話してくださいました。
取材をした2年1組と3年3組では、こだわりのキャラ弁や彩り豊かなお弁当が並び、初めて作ったとは思えない腕前のものも! 海苔で顔を作ったり、そぼろでハートを作ったりと可愛らしいお弁当を楽しく美味しそうに食べる皆さんの笑顔がとても印象的でした。(エタン)
生徒の皆さんの力作お弁当を見せてもらいました。さらには、インタビューも! お弁当のポイントなど教えてもらいました。
※写真をクリックすると大きな画像をご覧になることができます。
今日は6時40分に起きて作りました。
今まではカレーなど簡単な料理しか作ったことがなかったけれど、今回は自分一人だけで作りました。
出来は85点かな。いつも作ってくれる母親の苦労が分かりました。
時間が掛かるものは前日から作り、バランスのとれた食材を使うことを心掛けました。運動部のため、しそをご飯に乗せ、塩分も摂れるように工夫しました。
大学の一人暮らしに備えて、これからは自分で作ってみたいと思います。
今日は6時30分に起きて作りました。
いつも作ってくれる母の大変さが分かりました。大変だったけど、作ってみると楽しかったです。
出来は80点。色合いが足りなかったので、ちょっとマイナスです。
今日は5時に起きて作りました。ワンピースのトラファルガー・ローを白ご飯の上にチーズとのりで描きました。
いつもは母が作ってくれるので、感謝しています。
すごく大変だったので、今後はどうしようかな…(笑)。
いつもは母が作ってくれます。こんな風にいつも早く起きて作ってくれているんだなぁと思うと、感謝したいです。
今日の出来は、90点! これからは、自分のためにも母のためにも頑張りたいです。
[池下さん] 思っていたより大変で、いつも作ってくれるお母さんはすごいなぁと思います。ご飯にそぼろでハートを作ったところがポイント。これからは、出来るだけ頑張ります。
[榎木さん] 1時間半くらいかかったけど、遊び心を持って作ることが出来て楽しかったです。アンパンマンの目や口にパプリカを使って工夫しました。課外が無い日は作ろうかな…と思っています。
宮元郁久美さん(3年3組) 加藤留奈さん(3年3組)
杉下弥生さん(3年3組) ※写真左から
[宮元さん] おかずは昨夜作っておいて、ごはんだけ今朝作りました。普段から作っているけど、いつもは冷凍を使うこともあるので、一から作るのは大変なんだなと思いました。出来は50点。ご飯に色を付ければ良かったかな!?
[加藤さん] 今日は4時30分に起きて作りました。いつも自分で作っているけれど、冷凍を使うことも…。一から作るとかなり時間が掛かるなぁと思いました。出来は80点!これからはキャラ弁にも挑戦したいです。
[杉下さん] 普段も作っているので、そんなに苦にならずに作れました。でも、今日はいつもより頑張りました!