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「教士7段 木宮浩二氏(43歳)が語る── 「剣道のススメ」」

◆誇り高い心―――剣道をやっている外国人は、剣道に哲学的なものを求めているように感じます。武道の中の武士道に象徴される「誇り高い心」の持ち方に魅力を感じているのです。「誇り高い心」は、礼儀はもちろん、普段の言動や立振る舞いにも表れます。また、子供が剣道をやっている親も「まじめ」な方が多いように感じます。平成24年度から中学校で実施される「武道必修化」は、昔は沢山いた「誇り高い心」を持ち、礼儀正しくまじめな人間を育てていくことが今の日本の緊急課題だと言っているようなものだと思います。自分の子供も、剣道を通じて武士道に象徴される「誇り高い心」を持った人間になって欲しいと思っています。

 

◆剣道で婚活?―――婚活という言葉がなかった時代から剣道は婚活に有効でした。なぜ? って、私は剣道が縁で結婚したようなものだからです。妻とは大学の同級生。剣道に打ち込みながら実は婚活の効き目があったのでしょう。遠く東北の山形県からわざわざ南国・宮崎に嫁に来てくれました。(いや、ついて来た!)私たち夫婦ばかりだけでなく、剣道が婚活に役立った例はたくさんあります。

 

◆たかが剣道…―――剣道は「竹刀を持って相手と打ち合う(叩き合う)スポーツ」と見た目では思われるでしょう。実際やってみると相手を打つと気分爽快!打たれると悔しいやら腹が立つやら…夫婦で練習しても妻は私から打たれるとプーッ!とふてくされ、打たせてあげると(?)ニコニコ…。小さい子供と変わりません。これが実に楽しいく、ゲームと何ら変わりません。

 

◆されど、剣道。もうやめられない!―――小さい頃から高校・大学では試合に勝ちたいと思い剣道を続けてきました。卒業後、教員として宮崎に戻り、今度は生徒を勝たせることに夢中になりました。その間、自分も試合にも昇段審査にも挑戦し、「七転び八起き」を繰り返しながら気付いたら七段に昇格させていただきました。段というのは不思議なもので、合格するまで必死になります。合格し、ホッ! とすると同時に不思議と次の段位挑戦への意欲が出てくるのです。八段は合格率1%にも満たない超難関であるにもかかわらず、年2回しかない昇段審査に毎回1,500人を超える人が挑戦します。私も4年後、受審資格が出来るとその1人に加わるはずです。妻も現在六段。七段への意欲バリバリです。もうやめられません。話に聞くと、勝つことよりも昇段することよりも大切なものがあるようです。いつかその世界を覗いてみたいと思っています。ますますやめられません。

 

 

■都城武道館剣道OB会 TEL/22-8535