本書は、「学校や教師の実情を知らずして、真の教育改革は成しえない」という信念のもとに、教育現場から広く社会に向けて発信しようとする学校教育をめぐる提言の書である。
教育の衰退は、国の衰退に直結している。ゆえに、教育改革は日本の未来に大きく関わっている。この改革を成功させるためには、まず学校と家庭・地域社会の相互理解・相互信頼が必須である。著者は、その礎を築くために、まず学校や教師の実情を世に訴えようとしている。そして、教育行政に対しては、「教育現場を知らなくて、どうしてよい教育政策を編み出せようか」という考えのもと、教育改革に対する教育現場からの要望を出している。
著者は、二年前にも学校教育に関する著書「学校が失ってはいけない大切なもののために」(文芸社/1470円・税込)を発表しているが、前作は教育関係者向けの内容が多くを占めていたのに対し、今回は教育関係者はもとより、子を持つ親、そしてすべての大人に知ってほしいことや考えていただきたいことをかなり書き綴っている。
これからの日本の未来を真剣に考えていくためにも、多くの方に読んでいただきたい一冊である。
※10月より全国書店で発売(文芸社/1470円・税込)。都城では田中書店各店、金海堂ジャスコ店などで取り扱っている。ご注文はお近くの書店、またはクロネコヤマトのブックサービス(フリーダイヤル0120-29-9675、携帯電話からは03-6739-0711)への電話注文、セブンアンドワイ(http://www.7andy.jp)にお申込下さい。
著者プロフィール/磯崎 拓也(いそざき たくや) 1969年宮崎県日向市生まれ。1993年、帝京大学文学部教育学科(教育学専攻)を卒業し同年、県教委採用。今年3月まで閉校した四家中学校に勤務。これまで16年間、都城・北諸地区の中学校に勤め、現在、日向市富島中学校勤務。 |